自分から
勝てない時期、ましてや試合に出られないというのは僕は痛い程経験してきました。
特別能力が高い選手や結果を残せる選手では無かったから。
ここでプロ選手時代の僕の屈辱経験の一部を披露すると、
2軍の試合にすら出してもらえず・・・・。
普通全員が参加するチーム合宿に連れて行ってもらえず・・・・。
「給料泥棒」と・・・・。
ジャンケンで・・・・。
社長が自宅に突然来て・・・・。
クビを宣告されたのは・・・・。
給料を・・・・。
まだまだまだまだ、数え切れないほどありますがこれ以上言うと「世にも奇妙な物語」になるのでやめとく(笑)
それでも結果を残して証明しないといけなかったし、それができない自分が悪い、と戒め、誰にも文句の言われない選手を目指してトレーニングは当たり前のこと、普段の生活から成長することを意識してきた。
自分の心に鎧をつけているような感覚で、どんなことにも動じない様にしていたし、弱さを見せないようにしていた。
今思い返せば、人が亡くなった時ですら感情に揺られることは無かった。
それほどまでに心を固めて、あらゆることで戦うためだけに闘争本能を掻きたてた。
引退して奈良に帰ってからは「目が優しくなった」と口々に言われた。
人として良いか悪いかは別として、
「なんでそこまでするのか。」と聞かれたら、「サッカーが好きだから」としか言いようが無く。
(もっと早く気づけば、強く優しくなれたのに!)
能力がなかった僕だからではなく、たいがいのアスリートがこれぐらいの思いをしていると思います。
上に行けば行くほど、孤独やプレッシャーに耐えられないと残っていけない世界です。
その中で結果が出ないことを人のせいにしたり、環境のせいにしたりする者は必然的にいなくなる世界。
(もちろん僕が経験したピッチ以外の理不尽さを除き、プレーに専念できる環境は整えたいと思っています)
まずは自分から。
これは選手だけではなくて、クラブに携わる者すべてに言えること。
実際にプレーやトレーニングができないから、試合に出ないから関係ない、ではない。
自分にできること、自分の仕事を高めることが、クラブのためになっていく、
ボールをゴールラインを割らせることができると信じてやり続けないといけません。
そしてクラブ選手・スタッフ全員がそう思えるクラブを目指す。
だからこそ危機感を持って、変わらないと。
まず、僕自身から。
- 2012.06.18 Monday
- Road to J from NARA
- 10:41
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- by 矢部次郎